約束手形割引といえば、いついくら支払うのかが約束された有価証券のことです。
ですが、それを受け取った側は支払い期日まで待てないというケースもあるでしょう。
まだ受取の期日が来ていない手形のお金を受け取る方法が手形割引というものです。
しかし、メリットだけでなく、デメリットもあるのでよく理解しておきましょう。
約束手形割引を利用するメリット
なんといっても大きなメリットは、支払い期日が来ていない手形でも換金してもらえるということです。
手元に約束手形があるものの、今すぐにお金が必要というケースもあるでしょう。
そういった際に手形割引を利用すればすぐに資金を用意することができます。
約束手形割引は資金繰りをする際に非常に有効な方法だといえるのです。
約束手形割引を利用するデメリット
支払い期日が来ていない手形でも換金できるというのは大きなメリットではありますが、デメリットとして挙げられるのが満額を受け取れるわけではないということです。
というのも、約束手形割引を利用する場合には期日までの日数分となる手数料や利息が引かれてしまいます。
また、万が一約束手形割引で換金をしてもらっていた手形が不渡りとなってしまった場合、銀行側にお金を返却する必要が出てきます。
特に資金繰りが悪化してあわてて約束手形割引を利用していた方の場合、不渡りが発生してしまった場合のデメリットというのは非常に大きいといえるでしょう。
振出人や裏書人の代わりに銀行に返済をした場合、返済額を振出人に関することは可能です。
手形訴訟を起こす形になり、一般的な訴訟に比べると手続きも簡単なのですが、相手も不渡りを出すほど経営が悪化しているわけなので、スムーズにはいかないケースも考えられます。
それから、場合によっては約束手形割引を断られてしまうケースもあります。
特に、振出人が金融機関にとって信用力が低い会社だった場合、手形割引が受けられない可能性が高くなってしまうので注意しなければなりません。